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今日は、朝から「鉄のパン焼き釜「向こうの谷スペシャル」」のフレーム作りをしていた。これに別段、特殊な細工をしていたわけではないが、材料は建築廃材や使いまわしのくず鉄なので、ことのすべてがスムーズに出来るわけではなく。
なにに使われていたのか解らないレベルに幾つもの穴が開いていたり余分な部品が溶接されていたりするそれらから、必要な寸法を取り出すために穴を埋めたり、カットしたり…。 写真は、六十五ミリ幅の厚みが六ミリあるL型に溶接されてあったアングル廃材から、三十ミリのフレーム用の部材を切り出しているところ。ちなみに使った工具は「ベビーサンダー」。 いまどき、厚みが六ミリもある鉄骨材のカットにそんなものを使う馬鹿はいないに違いない。アセチレンガスやプラズマなどという高性能のカッターなどが当たり前にあるのだから…。 ちなみに、おいらもガスの溶断器を使うための資格は持っているし、これまでにさんざん使っても来た。だけに、その便利はそれなりに理解している。 にも関わらず、なぜそれらを使わないかというと、理由は単純だ。 まずは、アセチレンガスなどは業者でもなければなかなかに手に入れにくいし、経費もそれなりにかかる。ましてや、それなりに大きな経費をかけて、そのための道具まで用意しても、おいらが一年に使う程度など知れているのだ。 だけに、溶接機は必要だとしても、そうした類の道具類は、本当に必要なときがあればその度ごとに知り合いの鉄工所にでも借りに行けば良いと考えて揃えることをしなかった。 そして、その結果なのだろうが、無ければないなりに知恵が生まれるようだ。最近、そうした道具類を使うことをはじめから考えないですべての作業の段取りをするようになった。 そして、嬉しいことに、そうした作業環境に、つまり、自分の技術が磨かれることを感じている。 今日の分厚いアングルをカットするような作業。普通なら、当たり前にガス溶断器などが使われる。だけに、これをベビーサンダーでカットしろなどと言えば、大半の場合「ふざけんな!出来るわけねえだろう」などと怒鳴られてあたりまえだろう。 おいらにしても、自分の業に関わってそうしたことをしていた時代なら、同じように怒鳴り散らして投げ出した。 しかし…。 写真のカットライン。使用したベビーサンダーの刃の厚みは一ミリ。つまりライン上のカットされた部分の幅は一ミリなのだ。当然、毛書いたラインの幅は十分の一ミリにも満たないということになる。 これを、フリーハンドで、しかも作業環境は砂地の地面で行っている。 下の写真のカット面はどうだろう。じつは、厚み六ミリの鋼材に、直角な面を出しながら四十五センチを四本切り出しのだが、このカットに要した時間は、たぶん二十分ぐらい。ガス溶断器やプラズマなどを使っても、たぶんそれほどにかわらないに違いない。 にもかかわらず、この作業に特別な道具は要らないし、消耗する備品はベビーサンダーの替刃だけなのだ。これは、いまどきどこでも手に入るし、金額もたかが知れている。 しかも、カット面は、ガス溶断器やプラズマなどを使った後と違って、ほぼ仕上げをしたレベルにちかい。つまり、これといった処理をしなくても、このまま次の作業に入れるのだ。 確かに、これはあくまで直線に限ったことだ。曲線ならこうはいかないし、それなり特殊な道具や余分な作業が必要にもなる。だがこの程度のことなら、些細な「便利」に頼らなけらば、「考えること」や「熟練する」心地良さなどに出会うことが出きるのではないかと思えたのだ。 つまり、「便利」とは、人々にとって、本当に有益なことなのかと…。 まあ、些細なことだけど…。
by nature21-plus
| 2010-12-01 22:23
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