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連日の猛暑。こんなときは、朝夕の涼しいうちに働いて、日中は、昼寝でもしてのんびり過ごすに限るようだ。
などと、朝のうちに石積みの壁の上の古い屋根を剥いだのだが、気がつけば、この部分の屋根の張替えの前に、壁の最上部に屋根裏の熱気を抜くためのベンチレーションを作る準備が先に必要だった。つまり、百枚ほどの古瓦のカットして石積みのラインに合わせて一枚づつ立てていく。 炎天下で瓦のカットをする。想像しただけでげんなりしたが屋根は剥いでしまったし、するしかない。 まずはじめにすることは、コンクリートのつきを良くするために瓦を水洗いして掃除。これまでこれを、外流しの水道を出しっぱなしにしてしていた。しかし、今日の猛暑は、午前中は日陰にならない外流しの前の水仕事でも辛そうだ。 何とかなならないかと思案しつつ焚き火小屋のまわりをうろついて…。我ながら「馬鹿か!」と思えた。 すぐそばを流れる農業用水の水路に焚き火小屋が日陰をつくる。さらに水路は、連日の猛暑対策のために水量を増やしていて、中に入って作業するに最高のコンデション。 この状況を横目に外流しなどを使っていたら、さながら「馬鹿丸出し」としか言いようがあるまい。 と言うことで、タワシを持って水の中に飛び込んだ。 しかし、これが、なんとも便利に気持ちよい。水の流れが心地良いのは当然のことだし、吹き抜ける風の爽やかなのも当たりまえ。じつに作業が予想以上に楽なのだ。 不用意に落とせば、簡単に割れてしまう百年前の古い瓦。外流しのコンクリートの上で作業するなら細心の注意が必要だ。しかし、水の中に入って、その流れの圧力を上手く使えば、じつに作業が楽なのだ。さながら気分は、西陣あたりの染めの職人が反物を川に晒して糊落としでもするかのようだ。 これを楽しみつつ考えてみれば、染物の糊落としなどは当然、北山杉あたりの丸太作りもそうだし、かつて、こうした水辺の仕事はずいぶんあった。いや、仕事どころか、人々の暮らしそのものが、集落を流れる「小川」に支えられてあったはず。 調理の野菜の下ごしらえから、ときに洗濯や、牛や馬を洗うための淵まであって、小さな水の流れにささえられて人々の暮らしは営まれてきた。 農業用水。雨に日照りに合わせて水量が調節されて、確かに便利。しかし、それだけで良いのだろうか。コンクリートの三面貼りの用水には、微生物さえも暮らせない。当然、すっぽんぽんの子どもらが夏の日差しの中に夢中に遊ぶシーンなど、風の谷のような美しい環境でもあり得まい。 清流。もしくは、蛍がいるかいないかだけが、故郷の清らかな流れの判断基準というのもあまりに嘆かわしくないか。日本全国どこを見ても、この国の歴史は小さな川の流れにささえられて成り立ってきたはず。 これで良いのか。本当か?
by nature21-plus
| 2010-07-22 17:24
| 田舎に暮らす
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