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なんとも疲れた!。
この土日、しまね自然の学校は、ちかくの山でキャンプ。午前中は、その準備を少し手伝って、午後からはいつものように焚き火小屋の石を積む。 メインの壁が一段落して、現在、暖炉やパン窯を造り付ける壁にかかっている。しかし、先日、山から掘り出してきた石が、すべてでかい。ものによっては五十キロぐらいありそうだ。 これを、水洗いして泥を落とし、積みやすくかたちを整える。当然、体積が大きいのだから石積みのペースは早くなって嬉しい。だが、かたちを整えるには、石の割れる方向を考えながら肩が壊れるかと思うほどにひたすら大ハンマーを振るうしかない。また、洗うために持ち上げて、積むために持ち上げて…。体ごとあずけておいて仮止めのために鉄筋の溶接をする。つまり、ここに、理屈や理論など邪魔でしかない。ただただ気力と体力と、自分を守るための「慣れ」だけが必要なのだ。 今日の予定の仮積みが一段落したところでこの体力が限界。頭痛とはきけに気持ち悪くなって、そのまま石積みのあいだにへたり込んだ。 しばらくそのまま身動きも出来ずにいて、「このまま死んじまうのは、ちょっとしゃくだな!」などと考えたところで古い知人を思い出した。 練馬にいたころ、近所に、一人で自動制御盤を作る気の良い親父さんがいた。いつ頃からだったか頼まれることがあって、ときどきこれを手伝っていた。その日も、自分の仕事から戻ったところに声がかかり、深夜まで作業を手伝い、「徹夜する」というその親父さんを残して自宅に戻った。 で、翌朝早く、これをのぞきに行った。納期に間に合わないのなら、自分の仕事を休んで手伝っても良いなと考えたからだ。 しかし、作業場は静かだった!。終わったのかなとも考えたが、昨夜の作りかけの制御盤の扉が開いている。おかしいなと感じて作業場に入ったら、メリーのペンチを握った親父さんの手が見えた。 床に…。 詳細は知らない!。 しかし、親父さんは制御盤にもたれかかるように息絶えていた。 愛用の黄色いメリーのペンチを握ったまま…!。 へたり込んだまま、何気なく見た石積みの向こうの道路の傍に、黄色い花が揺らぐ。 待宵草。 「富士には月見草が良く似合う」とは、太宰だったか。しかし、月見草は、マツヨイグサ属でも白い花の別の種のはず。そして、御坂山塊にそれはない。太宰は、黄色いオオマツヨイグサを月見草と勘違いしたのか…。 ともあれ、その太宰が『冨嶽百景』に記した「なんと 言ふのか、金剛力草とでも言ひたいくらゐ、けなげにすつくと立つてゐた 」というフレーズが好きだ!。 そうだ!。ぼくの待宵草は、いつだって「金剛力草」なのだ!。
by nature21-plus
| 2010-05-22 21:10
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