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出来れば、二年から三年目ぐらいの竹であること。これを旧暦の十五夜を過ぎて、遅くても11月の半ばぐらいまでに切ったものが良いそうだ。つまり、ザルや籠など、竹細工のための竹の切りどきの話である。
ちなみに、こうしたことに詳しい古老たちは、これを頑なに譲らない。確かに、一年目の竹など柔らかすぎて論外である。しかし、旧暦の十五夜にこだわることはどうなのだろう。 切りどきをはずし、水分をたっぷり含んだ竹はその保存中にカビたり、虫が憑いたりと確かに問題がある。だけに、わたしも、竹細工を始めた当初には、これに疑問も持たずに古老たちの頑なな意見に従った。 だが、いまどきの体験学習のイベントなどでは、切りどきなどまったく意識されることなく竹が用意される。つまり、こうした竹を素材にサンプルレベルに作ったスプーンやフォークの類が手元に数本残る。じつはこれらが、すでに七・八年、なんの変化もなく使えているのだ。 古老たちのこだわりには根拠がないのだろうか。けしてそんなことはない。確かに切りどきが悪かった竹は、節の回りに黒いカビが出たり、虫が憑いて、さながら粉でも噴いたかと思えるぐらいにボロボロになるなど保存や管理が難しいのだ。 なぜだろうと考えて、思い当たることは加工の途中の熱処理だけだ!。 ちなみに、わたしの竹細工は、言うなれば彫刻のようなもの。割って裂いて、これを編むのではなくて、割って削って熱を加えて整形する。しかも、何年ものあいだ取り置いた竹を使うようなことはまずしない。大半の場合、切り出してきた青竹を手頃な長さにカットして、そのままスプーンやフォークの作りやすいサイズに割ってしまう。 さらにこれを、湿気があるうちに荒取り(荒彫り)して、その後に表面が焦げるぐらいに熱を加えて写真の治具に架けてしまうのだ。そして、時間に余裕があれば、これをこのまま風に干すように二・三日放置する。急ぐ場合でも一昼夜ぐらいはこのままに置く。 しかし、イベントなどでは、乾燥を待つような時間は無い。熱を加えた後に、ときには水の中に入れて強引に冷やしてしまうこともある。つまり、切りどきなど、お構いなし。挙句に乾燥のプロセスなどもまったく無視することになる。だが、そうして作ったものがまったく変化しないのだ。 また、わたしは、この熱を加えるプロセスの他に、竹ならではの外皮も削いでしまうのだが、これもその乾燥に大きく影響するのかもしれない。 ともあれ、切りどきに縛られずに済めば、保存の場所やその管理などもまったく必要なくなる。つまり、欲しいときに山に切り出しに出かければ良いわけだから、この資源の利用価値はさらに高くなると思われる。 まあ、もう少しサンプリングの必要は有るか!。
by nature21-plus
| 2010-05-10 22:50
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