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夜中の一時にコンクリートを練る作業。なんの因果でとも思わなくもない。
だが、気分や体調がどうあろうと、石積みの壁の目地の仕上りを考えれば仮止めのモルタルが硬化する時間に合わせて、これも止むを得ずというところ。 作業の時間調整をして、もっと早い時間や次の日の朝になるように心がけてはいるのだが、このところ一度に積める石の量が増えたことと、日中の雑用に振り回されればこんな時間になってしまうのだ。 しかし… 石積みの壁を造りたい。その材料の石は、裏山の谷を埋め尽くすかのようにある。しかも、近所の古老に聞けば、かつてその谷は、いまに比べてはるかに深く水の流れも多かったという。つまり、この谷の手頃な石を建築資材に持ち出すことは、そのまま、この谷を綺麗にすることに他ならない。 また、工法というか作業方法と言うべきか。これも昔の土留めの石垣や空積みなどのように、つまりコンクリートやモルタルを使わず、積み上げる石を切り欠きながら作業するなら、たぶん大変なことだろう。しかし、手頃なサイズの自然石を、まったく加工することなくコンクリートで固めながら積み上げることなど、強度や構造への配慮も当然必要なことではあるだろうが、もしかすると非力な女性や子どもでも出来そうだ。 つまり、資材の手配もマイペースに、作業自体もコンクリートの固まり具合に多少は影響されるが時間に追われなければならない作業ではない。そして、もっとも重要な要素は、その誰にでも出来そうな作業を自分ですれば、建築コストが馬鹿みたいに安く済むことだ。 ちなみに長さ三メートル、厚みが四十センチの壁を写真の高さ一・二メートルまで積み上げるのにかかった資材費は、一袋が二十五キロ入りで四百円のセメントを六袋で二千四百円。これに山砂が軽トラック二台分ほどで二千円。あとは、砂利がおおよそ千円程度に、強度を考え多めに入れた鉄筋がおよそ三千円なのだ。つまり、ここまでの総計は八千四百円と言うことになる。当然、これには地中に施設した基礎工事の経費も入っている。 確かに、これに人件費などを考えれば、おいらが二週間ほど遊んでるし、山から石を掘り出してくれている女性たちの手間などで、たぶん簡単に二十万ぐらいにはなってしまうだろう。 しかし、仮に計算したとしてもその程度だ。そして、更なるメリットとして、この石積みの壁の用途とデザインの圧倒的な自由度が考えられる。 現在、この壁の高さを三メートルちかくまで上げるつもりでいるので、その倒壊防止のためもあってこの壁に直角に隣接する壁面も石積みにすることにした。そして、ここに、パンを焼くための石窯を造ろうと考えている。また、いまだ妄想にちかいレベルなのだが、将来的に「倶楽部はうす」本館に、エリック・グンナール・アルプルンドの「夏の家」の暖炉のようなものが出来ないかなどとも思いはじめている。 つまり、これらのすべてが、上津の谷の環境との関わりにこだわった結果の夢やメリットなのだと言えるだろう。 しかし、おいらのこの発想は、いまどきの社会認識として受け入れがたいものでもあるのだろうか。なぜか、ここまで積み上げられた壁を前に、いまだ「いや!大変だ…」と腰の引ける人が何人もいるのだ。 積み上げている石は、大半が二・三キロぐらいだ。重くても五キロ程度の石など、誰にでも持てるはずだ。そして、現在、この壁用に漠然と予定している総数は五百個ぐらいなのだが、なにもこれらをまとめて一時に動かさなければならないわけではない。 このところの作業を考えれば、一日あたり二十個ほど。つまり、単純に考えても二十五日で終わるはずなのだから、休息日を入れても一ヶ月ものんびり続ければ終わるはず。 だけに、敢えて言いたい!。これだけメリットがあって、なおかつこの程度のことに、なぜにビビるのだろうか!。 暮らしに必要なもののすべてを、買うことが当たり前になってしまった現代人は、この程度の積算も出来なくなってしまっているのだろうか。それとも、「働くこと」や「仕事」とは、いわゆる「賃労働」のように経済に直結しなければいけないことだとでも思い込んでいるのだろうか。 だとすれば、じつになんとも…もったいなくて言葉がない!。 夢描く未来を思い、一つひとつ積み上げる愉快。また、自分こそが、するべきときに「百キロもの重み」を肩に担ぐことの心地良さなど…。 たかが石を積み上げるだけなのだが、そんな美しいものまでがここにはあるのだろう。 だけに、おいらは一人でも、これをなんとかするさ!。 ちなみに下の写真は、昨年、建築廃材の屑鉄と地主さんの山の風倒木を利用して造った焚き火小屋のイベント用の準備室。南フランスあたりの山岳地方にありそうな山小屋をモチーフに、チェーンソーで半割にした丸太を金属パイプでフレーミングして現代的にアレンジしたデザインにした。 おいら的には、結構お気に入りのスペースなのだが、ちょっと狭すぎて、現在ほとんど物置状態。しかし、こちらも作業に要した日数は一ヶ月ほどだったし、実経費は二万円程度だった。
by nature21-plus
| 2010-04-21 01:34
| 焚き火小屋のこと
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