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「瓦のロケットストーブ」の作り方
正直言って、この記事の拡散をわずか五年で再びお願いすることになるなどと考えもしなかった。しかし、東日本大震災から大勢の方々が続けてくれた検証の結果を考えても、当然、ロケットストーブが熊本の被災地の皆様に必ずや役に立つだろうと思えます。。 以下、五年前の記事をそのままコピーしたので、読みにくい部分もあるやも知れません。。 しかし、瓦のロケットストーブの作り方としては充分だろうと思います。と言うことで、一刻も早く熊本に被災した皆様の役に立てばと…。。 ちなみに、おいらの屁理屈だらけの記事に解りにくいと思われる方はこちらにどうぞ。。 漫画家の高橋はるのさんが、とても解りやすく「山の子」に書いてくださっています。。 大拡散、願います。。宜しくです。。 ーーーーーーーーーーーー さて、具体的な作業を進めながらその原理や構造を説明したい。だからと言って難しいことなど一つもない。ただ、ロケットストーブの原理やその構造を理解して、丁寧に積み重ねる程度でことは済む。 そして、まずは炉床を作る。ちなみにここでは焚き火小屋の炉の中にロケットストーブを作っているので、すこし高さが低い。出来たらブロックなどを敷き並べて十センチぐらい高くしたほうが使いやすいと思う。 ここで作る調理用のロケットストーブは、この炉床の上に乗る燃焼室(もしくは燃焼トンネル)とその先にまっすぐ立ち上がるヒートライザーで構成される。つまり、火を焚けば、その火に必ず起こる「上昇気流」をヒートライザー内部に集中させ、これの「引き」を利用して自動的な吸気現象(つまり、吹き竹で吹きつづけるような効果を…)を作り出すと理解すれば良いと思う。 次が、その燃焼室を作るためにサイドに瓦を一枚づつ裏返して積むための下地を作る。だが、ここであまり難しく考える必要はない。つまり動かないレベルで…。 と言うことで、その下地の上に裏返して伏せた瓦を並べる。 そして、その上に焚口の燃料を置くための床を作る。つまり、現在、手で持った瓦の下には左右の瓦一枚分の隙間が生まれている。じつは、その一枚分の隙間が「燃焼のための吸気口」になる。 さて、ここからが実際に燃料を入れる焚口の構造を作る作業だ。前に手で持った瓦のサイドに焚口の左右の壁を積み上げていくために、出来れば瓦を縦に割ったものを敷いて下地を作る。 次は、その下地の上に5・6枚程度の瓦を、吸気口の幅に揃えるように積み上げて…。 それを後ろ側から見るとこんな感じ。左右の高さが揃えばあまり細かいことは気にしないでも大丈夫。 ちなみにここでは4枚程度にした。 そして、もう一度前に回って、今度は燃焼室の上の部分を写真のように積む。 じつは、ここで瓦が奥に向かってすこしづつずらしてあるのが解るだろうか。 後ろにまわってそれを見るとこんな感じ。じつは、これは燃焼室内の炎の流れをスムースにするための処置。ここを直角にすると、「カルマン渦」という流体に特有の障害が発生するからだ。まあ、しかし、瓦を積んだぐらいでは大きな変化はないが、一応、構造原理の理解のために…。 さて、これまでの作業で燃焼室の構造が出来たので、今度はヒートライザーの作業に入る。ちなみにこれまではそのサイドの壁を積むのに赤い煉瓦をスケール代わりに使っていたが、これをここではたまたま手元にあった耐火レンガに変えている。しかし、なにも耐火レンガなどをわざわざ使う必要などはない。赤い煉瓦をそのまま使ってもよいし、煉瓦がなければ泥でも練って、上から見たヒートライザーの直径が十センチぐらいになるように塗り上げても良いと思う。 そして、その(ここでは)耐火レンガの高さに合わせて左右の瓦を積む。ちなみに当然、この瓦の高さがヒートライザーの高さになるが、じつはこのヒートライザーの高さが適度に高い方が吸気の引きが良くなり、燃焼も安定することを理解して置きたい。 と言うことで、ほぼ形になったところで燃料を入れて鍋を置いてみた。 火を入れてみると、炎が普通の焚き火に比べて高く吹き上がっているのが解ると思う。つまり、これがヒートライザーの効果であり、少ない燃料を効率よく焚くことを可能にするロケットストーブならではの燃焼の成果なのだ。 いま一度鍋を載せてみる。つまり実際の調理をしてみた。 後ろ側から…。ちなみに、煙がまったく出ていないことが解るだろうか。ヒートライザー内部が高温になり、積み重ねられた瓦のすきまからは新鮮な空気が入る。つまり、燃焼室に燃えきれなかった煙がここで二次燃焼が起こすのでまったく煙らなくなる。 ちなみに、ここで焚いた燃料は写真のように庭木の選定で出た小枝や枯れた竹などだ。つまり、この程度のもので十分に調理が可能になるのだ。(いまのシーズンの熊本でなら立ち枯れた「セイタカアワダチソウ」なども最高の燃料になる) さながらプロパンガスの炎のように鍋の底から炎がサイドに吹き上がる。 ちなみに、調理したのは青魚と根菜の炊き物なのだが、こうした時間のかかるものの調理がまったくストレスなど感じずに出来るはず。 と言うことで、瓦のロケットストーブが出来た。。 これが、熊本の被災地の皆様に少しでも役に立つことがあるなら幸いです。。
by nature21-plus
| 2016-04-18 17:59
| ロケットストーブ
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