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しかし…。 自然の恵み。目に見えてかたちあるものやその関わりに学んだ知恵…。たぶん、さまざまにあるのだろう。 かつて人々は、この恵みに日々の暮らしのすべてをゆだね、感謝しつつ、こころ豊かに生きて来た。これが「必要なものは買うが当たり前。金に引き換えて手に入るものだけがその「暮らし」が支えてくれる」かのように錯覚させられてしまったのはいつからなのか。 つまりは、そうした時代に「枯葉」など、もはや感傷の対象でしかないようだ。 「椋」の枯葉は、竹や木のクラフトの仕上げにサンドペーパーのように使える。つまりこれは自然の恵みに感謝しつつ、その風土や風景との関わりに学び暮らした先人たちの「知恵」とでも言うべきもの。 竹や木を素材にスプーンやフォークの類を作って…。もっとも悩むところはその最後の仕上げをどうするかと言うことだ。毎日、幼子までが口にするものであることを考えれば、いまどきの化学合成塗料など論外というしかない。出来れば、漆のようなものが良いのだろうが、施すことも、その手入れも難しいそれを普段使いのツールに使う気にもなれない。 使えば傷む。だからこそ「丁寧に扱うべきもののある」を理解する。充分に使いボロボロになったら捨てれば良い。その「もの」があったことに感謝しつつ…。 そういう思いを大切にできる仕上げを探して、先人たちの知恵に「椋の枯れ葉」を見出した。ナイフで削り、仕上げたそれを「椋」の枯れ葉で磨くだけで、まるでなにかを塗装したかのように美しい。また、それらを使い続けて痛んだら、再びこの枯葉で磨けば、自ら手作りしたそれが清らかな美しさを何年も保ってくれる。 「枯葉」。 嘆きや悲しみの目を向けるなど愚かなことだ。「朽ち果てた先に捨てるしかないと思う我が身こそを呪え」などと言えば、どこからか苦言が聞こえてくるか。 ※2015.10.31 島根日日新聞コラム原稿 備忘
by nature21-plus
| 2016-03-24 20:44
| 島根日日新聞
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