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快晴。風、まったくなくて、草木も死んだように揺らがない。
午後三時の石積みの壁。日陰になってずいぶん時間が経つのに直射日光にあぶられた石が未だ熱い。新たに積んだ石に仮止め用のモルタルを入れても、モルタルが硬化する前に水分が蒸発していく。 あきらめて、木っ端を使って仮止め。夜が涼しくなってくれることを期待して、ともあれ、石の加工を進める。 しかし、暑い!。 と言うことで、夕刻、ばたばたと詰めておいたモルタルの固まり具合を見ながら、現在、真夜中の畑の中で目地を下の写真のように綺麗にするために作業中です。 記事の続きはあとで…。 しかし、おいらは、なにをしているのかと作業をしながら考えた。つまり、「働くこと」について…。 十代の終わりに背骨四本を複雑骨折する怪我をして、一年半ほどベットに起きることも出来ない病院暮らし。当然、その後は「腰痛との戦い」に徹底的な自己管理と、さながら爆弾を抱えて暮らすようなマイペースな生き方を強いられた。 つまり、「働くこと」も同じ。立っていられないどころか、椅子に掛けていても数分後には下半身の痺れと、その後に息も出来ないような鈍い痛みが腰から背中を上がってくる。つまり、複合的な神経障害の影響。こうした状況にある者に出来る仕事などあるわけもない。 その後、たぶん終生のライフワークになる「クライミング」をはじめたのも、つまり、そうした状況を改善するリハビリの一貫としてだった。普段の当たり前の暮らしには、なかなかに鍛えようのない背筋や臀部を中心にした体の後ろ側の筋力を強化する以外に、症状の改善と自立のための手段がなかったからだ。 ともあれ、この体験が、おいらを徹底したマイペース人間にしたのかも知れない。ちなみに、この背骨を折った事故のあとに、おいらは、どこかに勤務したことがない。厳密には、しばらくの間、世話になった方はある。しかし、なにかがあればすぐに横になって…。週に三日は、ロッククライミングに山に行く者が、じつはリハビリテーションをしているのだなどと理解する人はあまりいない。 つまり、その後は「フリーランス」などと気取るつもりはないが、出きるだけ多く、クライミングに時間が割ける環境を意識して仕事を選んできた。本来の生業は電気工事。しかも、(ちょうど時代に逆行するような)コンジットパイプを露出配管するような技術と、電気計装という自動制御のための電気制御の知識やスキルを運良く身につけていたことが幸いして、その身勝手なままにもそれなりに仕事があった。 そして、あのバブルという異常な時代。知人に進められ電気工事の事業を起業した。だが、その就業のマイペースと自分勝手は変わらない。 例えば、ある下請け業務の支払い条件など。当時は、原則、「出来高制」。つまり、請け負った仕事の進捗状況に合わせて、請負金額の何パーセントかが支払われる。 これが、一見、理に叶っているようにみえる。だが、中間マージンの搾取を当然と考える人々は、じつに巧妙なのだ。例えば、元請けの会社が何らかのトラブルに倒産するなどすれば、真っ先に下請けの会社にその負担がいくように出来ている。挙句に、工事が無事に完了しても、ときにその支払いが半年あまりも先にならなければ現金に出来ない手形などで支払われる。 こうした倫理的な異常にクレームをつけても、それが業界の常識だとその悪しき慣習を平然と口にするのだからまったく、馬鹿げた話だ。つまり「業者は他にいくらでもいるぞ」などとうそぶいて…。 と言うことで、おいらは、他にはいない業者を心がけ、こちらの条件を解さない相手の仕事はすべて却下してきた。 おいらは、「労務者」などと一括りに呼ばれて安心したくて生きているわけではない。自らこその人生を関わる隣人たちとともに心地良く生きるために働いているのだ。 しかし、確かに、我侭気儘に好き勝手を存分に生きてきた。たぶん、大勢の隣人たちを、はらはらどきどきさせながら…。 気がついたらそろそろ六十がちかい。残す時間は、どれほどにあるのだろうか。ともあれ、最後の我侭な仕事が石を積むことだというのもおもしろいし、何としてもこれ完成したい。 などと考えていたら、夜がしらじらとあけてきた。しかし、「働く」ってなんだ?。
by nature21-plus
| 2010-08-29 21:44
| 焚き火小屋のこと
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