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時代のニーズにあわないから…」という言葉に、一体どれほどの意味と意義があるのだろうか!。
市内のある公民館が、築百年と古くなって、公共文化施設として現代のニーズに適応しなくなったので建て替えることになったのだそうだ。 つまり、その屋根瓦が、じつに美しい百年前の「石州瓦」。ちなみに、ものは現在、建築廃材として破壊され廃棄処分寸前なのだ。 あえて「文化財の保護」という言葉を使った方が良いのかもしれない。二千七百枚ほどあるというその「石州瓦」を保護したいと思うのだ。 しかし、本当のところを言えば、まずはその前に「この馬鹿野郎…!!」と吠えておきたい!。 そうではないか!。「いまの時代のニーズにあわないから…」という言葉に、一体どれほどの意味と意義があるというのだ!。 百年前の瓦とは、機械化が進められ大量生産された時代のものではないはずだ。プロの手わざなのか、それともその地域の農家の手間仕事であったのかなどわからない。だが、確かに一枚一枚、丁寧にかたち作られ登り窯に入れられて焼かれたものには違いあるまい。 だからといって、これらのすべてを工芸品だとまでは言わない。しかし、その背景をなす風景や風土との関わりに根ざした地域社会の人々の暮らしを支えた伝統的な文化なのだと捉えれば、その再生が不可能なレベルにあるこれらは、文化財として充分に保護すべき対象ではずだ。 しかも、築百年の建物の課題は理解するとして、これらの瓦はいまだ無傷に十分使用に耐えているのだろう。にもかかわらず、これを保存や保護の議論もせずに、粉砕廃棄するという論理がまったく理解しがたい。 そして、そういう議論をはじめれば、決まって「しかし、予算が無い…!」などと返ってくるのだ。 聞きたい!!。 あなたがたは、誰かが割り当ててくれた「予算」がなければ、自らの人生そのものも生きることができないのかと…!!。 保存方法はどうするのかだと、ここはどこなのだ!。出雲の国なのだろう。つまり、埋蔵文化のメッカとも言うべきところなのだろう。 斐川町神庭荒神谷遺跡のあの大量の銅剣はなにを物語る。加茂岩倉の銅鐸はどうなのだ!。すべて時代のニーズにそぐわなくなって捨てられたものなのか!。 ちなみに写真は、別段アートを気取ったつもりなどない。これが焚き火小屋の瓦の保存の仕方なのだ。コバ立てした瓦をこうして地面に埋めておくだけで何年も安定して置いて置ける。しかも、それが数十枚のレベルでも、誰が見てもこれを美しいと言うのだ。 ものの本質を理解してデザインすれば、こういう片付け方だってあるのだろう。 フリークライミングに「プロジェクト」という概念がある。いまの時代に解決できない課題を登攀不能として切り捨てるのではなくて、その難易度の高い可能性を次世代に託した課題として公開しておくと言う考え方だ。 嬉しいことに、公民館の再建に関わる方々の理解は得られたようだ。二千七百枚の島根こその文化財と呼ぶべきこの美しい瓦を、なんとしても保護してやる!。次世代のために…。 この「プロジェクト」という概念に基づいて、出雲らしい埋蔵の文化認識を応用してだ。
by nature21-plus
| 2010-05-23 22:07
| 日々雑感&たわごと
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