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この週末、岐阜県関市で開催された「関アウトドアナイフショー2009秋」に参加した若い知人が、帰宅途中にその報告によってくれた。
これに「どうだった!」とたずねたのだが、会場の準備の手伝いから2泊3日を過ごしてきた彼は、顔をしかめて肩をすくめるだけである。この国の現在の刃物を取り巻く社会事情を考えれば、これに、さもありなんとしか言いようがない。 その理由について、ナイフメーキングをする側からの理解について、ここにそれなりにまとめたつもりだから、再びそれに触れようなどと思わない。いや、厳密に言えば、「あまりに短絡的で馬鹿げた実状に考えたくもない!。」というのが正直なところだ。 どうにも、われわれの時代は、いわゆる「経済」という化け物を過信し、これに連鎖するものに依存がすぎるようだ。結果、この国の先達たちが、その風土や風景との関わりに学び育んできた文化のすべてを、そのくだらないものと引き換えて、ことある度に捨ててしまっていることを解さない。 火と刃物と大地のすべてを捨てて、人々の生きる理想がどこにあるというのか!?。 ブリザードの吹き荒れる冬の原野に出てみろとまで言うつもりはない。しかし、せめて、よく晴れた秋の日に、「火」と一振りの「刃物」と先達たちがその自然との関わりに学んできた「知恵」を持って、近隣の美しい森に入って見るがよい。 上手くすれば、食べるものなど持たなくとも半月程度なら死なないですむだろう。どころか、そうした環境に、はじめて人が生きるにもっとも大切なものが、支え合い、助け合える「隣人」との関係にこそあるのだと理解するだろう。 かつてこの国の「倫理観」を支えたものがそうであったように、それらを子どもたちの育ちの支援に活かすことが出来れば、昨今の、刃物が本来的に与えてくれる力を若い世代が誤解した事件など起きようも無いはずだ。 若い知人は「昨年よりもひどいです!。」となげく。今年の「ナイフショー」の状況は、いわゆる「秋葉原の事件」や「荒川沖」のそれが起きた昨年に比べて、その文化的背景などまったく考慮せず、庶民の生活の中のツールまでを「形状が似ている」と取り締まった影響がつよく出ているのだと…。 考えてみた!。 なぜ、この国の大人たちは、いわゆる「消費を管理する」ことばかりに夢中になって、農業や林業や漁業など、この国を支える文化を蔑ろにするのか!。「消費」とは、つまり「経済活動」の根幹を担うものだとでも言うのか!?。 馬鹿げたことだ!。 冬の北アルプスの三千メートル級の山岳の遭難に「一万円札」がどれほどの意味をもつというのか!。谷川岳の衝立岩に宙吊りになった者が、小さなナイフを持っていたことで死なずに済んだ事実はどう理解されるのだ。 また、ダイバーズナイフがダブルブレードである理由には「極限に生きる」ダイバーの究極の選択が、その背景にあるのだとなぜ理解しないのだろう。 どうにも、これらがすべてを物語る!。 なぜ、こうした環境にまで「経済」に依存しなければ成り立たない「都市社会の論理」が当てはめられるのだ。火と刃物と大地のすべてを捨てて、人々の生きる理想がどこにあるというのか!?。 また、火も刃物も使えない、他者と競うことだけを強いられる次世代を育てることに夢中なこの国に、共同と協調と、環境との共生の理解こそがもっとも必要な「持続可能な社会」とやらが本当にあり得るのか!。 馬鹿げたことだ!。 この国の未来のために、農業や林業や漁業などに生きる人々の理解するものやそれに関わる認識こそが、もうすこし真摯に意識されるべきでは無いのか!。
by nature21-plus
| 2009-10-19 00:00
| 日々雑感&たわごと
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